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忠告など一度も受けたことがないのに、「だから言ったじゃないか」などと、しゃしゃり出てくる人がどこの部署にもいますね。自分のことを全能の神とでも思い込んでいるのかもしれません。 このような、「だから・・」を多用している人は、身近にもいると思いますが、ここでは、「だから」を多用する人の心理について探ってみましょう。
あるテレビ討論会などを見ていると、出席者の中には必ず「だから・・」を多用するコメンテーターがいますね。 「私の言いたいのは、要するにそこなんです。だから・・・」 「だから、私が先ほどそう申し上げたじゃないですか」などです。 「だから」という言葉は本来、前の文章を受け「その当然の帰結として次のようなことが言えます」という意味に使われる接続詞です。 この「だから」を会話中に多用すると、話がくどくなるのはもちろんですが、次第に押しつけがましくなってきます。
実は、「だから」を多用する人は、それが目的で使っていることが多いようです。おそらくこのコメンテーターも、自分の話したことが絶対に正しいと思っていて、それを相手に結論として認めさせたい傲慢タイプと考えられます。 しかも、「だから」は物事の論理的な関係を明確にする言葉なので、立場が上の人や恋人などから「だから言ったじゃない」などと言われると、なんとなく「なるほど」と納得してしまいます。
しかし、後から冷静になって考えてみると、あまり論理的ではないことも少なくありません。たとえば浮気をした恋人を責めたところ、次のように三段論法で切り返されたとしましょう。 「英雄は色を好むというだろう。オレは仕事ができるから現代の英雄みたいなものだ。だから、オレが女好きなのはしかたがないんだ」 このように書くと論理がメチャクチャなのは明らかですが、言葉で聞くと煙に巻かれてしまうことがあります。この例でもわかるとおり、「だから」を多用する人の心理には、自分の話の論理的な破綻をなんとか埋め合わせようとしている点が見られます。 自分の論理の弱点に気づいたからこそ、「だから」という言葉を使って相手を納得させようとしているのです。 「だから」が口癖になっている人と上手につき合うには、実害がないかぎり、「あなたの言っていることはいつも正しい」という気持ちを持ち続けるしかありません。 |
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