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正月になれば、必ず朝早くからデパートや商店街に並んで、福袋の売り出しに今か今かと、胸をときめかせながら辛抱強く待っている女性がいますね。 人気のある福袋を売っているお店には行列もできているしまつです。 そんな福袋になんで人を並んで待たせるだけの魅力があるのでしょう。
その深層心理は、福袋に何が入っているのか分からない、その曖昧さというか、見たいけれども中身が見られないというもどかしさと秘密がたまらないのです。 これは、男と女の恋愛と同じようなもので、相手のことをすべて知ってしまったら「おしまい」という原則がありますが、お互いに魅力的に見えるのは、相手の知らない部分が多いときであります。 ベッドインまでして素顔を見てしまったら、もう隠すところは何もなくなるので、お互いに飽きてしまうようなものです。
福袋でわかっているのは、おそらく入っているものを買ったら、福袋の売り出し価格よりも高いということだけです。 福袋を手にして袋をふってみたり、外から触ってみても、中身が明確にわかるわけではなく、また、どれぐらいの金額のものが入っているかも不明です。 どれぐらい安くなっているのか、自分の好みの商品が入っているのか、なにもかも買ってみるまで分からないし、すべての商品が自分にとって必要のないものかもしれません。 この不確かさが福袋の魅力なのです。 そんなリスクをものともせず福袋を買う癖のある人は、宝くじを買うのと同じで夢を買っているのです。
自分の思うような商品が入っているかどうかは運しだい、そのスリルがたまらないのです。 ですから、福袋を買うために、何時間も店の前で待つことのできる人は、パチンコの新台を並んで待つのと同じ心境で、どの台が出るかわからないし、好みの台に座れる保証もないし、当たった台はなんでも受け入れて打ち込むという柔軟な性格を持っているのです。 性格的にも明るくて前向きで、リスクを楽しむような心の広い人なのです。 また、ものごとを肯定的に見る傾向があり、失敗しても「次に取り返せばいい」と考える楽天家で、後悔することはあまりなく、クヨクヨしがちな人から見ると、なんともうらやましい性格です。 |
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