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世の中には、人からの頼みごとを断ることのできない、つまり「NOとは言えない症候群」の人がいるようです。そういう人は、周囲にはどれだけ迷惑がかかっているのかも考えずに、安請け合いをしてしまうのです。そんな人の頭の中はどうなっているのでしょう。
たとえば、会社などでは得意先からの注文はもちろん、社内の他部署からの依頼も、なんでも二つ返事で引き受けてしまう人がいるでしょう。 根っからの楽天家で見通しが甘いらしく、「NO」と言えないようです。 交渉のときも、「NOとは言えない症候群」は顔を出します。どんなにたたかれても、これ以下ならば引き受けないというラインを設定して話し合いに臨むのですが、結局は、先方の言いなりになってしまいます。その結果、大迷惑をこうむるのは周囲の人間です。 無理な注文を引きうけ、赤字スレスレのような予算でなんとか仕上げようと苦労させられるのです。そのたびにスタッフはサービス残業が続くことになるでしょう。
自分の周囲に迷惑をかけると分かっていても、すぐ安請け合いをしてしまう人は、基本的には、自分のイメージを大切にし、「絶対に悪役になりたくない」と思っているのです。 人から嫌われたくない気持ちが強すぎて、どんな場合も相手の要望を受け入れてしまいます。 これなら、自分を嫌いになる人はいないと頭から思い込んでいるのです。
しかし、いい顔をしたいというのなら、なぜ、周囲に迷惑をかけるのを承知で、安請け合いしてしまうのでしょう。それは、その人にとって、スタッフやチームメンバーは身内に過ぎないからです。「仕事を支える足元のスタッフを大事にしなければ」という考えがないと思ったほうがいいでしょう。 こんなタイプの人は、スタッフに去られ、にっちもさっちも行かない大きなダメージを受けないと、なかなか反省しないものです。そんな状態になってはじめて、仕事は自分ひとりでやっているわけではない、スタッフのことも考えて進めなければならないと分かるでしょう。 もうひとつ、安請け合いをする原因があります。 それは、相手に後ろめたい感情を持っているときです。人は後ろめたいことがあると、その罪悪感からつい、普段ならやらないようなサービスを提供してしまいがちです。 これは、改めて指摘されるまでもなく、誰もが思い当たるはずです。 |
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