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人生は「評価」の連続です。 人に評価され、人を評価して生きていきます。だから、他人の評価に過敏になっているときは、「人と比べるから苦しいんだ」「あなたはあなたのままでいい」などといった言葉が心にスッと入ってきます。 その一方で、自分もほかの人たちを評価しながら生きているのです。 ここでは、自分を過小評価したり、自分が所属している会社や組織を過小評価して他人に話すような場合には、どのような心理が言わせているのかを検証してみましょう。
しかも、人が他人に対して下す評価は、客観的な視点で公正に判断されているわけではありません。相手への羨望、嫉妬、コンプレックス、憧れなど、さまざまな感情がからみ、屈折したり歪んだりしてしまうことのほうが圧倒的に多いでしょう。 「いや、自分は元来、クールな人間で、感情と評価を混同するようなことはない」と思っている人もいるかもしれません。
その辞めた男性が、勤めていた会社のことを、会社の体質が古いとか、覇気のなさが経営を悪化させたんだとか、仕事がつまらないなどとさんざんに批判して、「ま、いずれ辞めるつもりだったし、どうでもいいんだけど」と言ったとしましょう。 この男性の言葉にウソはなかったとしても、彼が本当に自分から辞めるつもりだったかどうかはわかりません。人は不本意な状況に陥ったとき、葛藤や矛盾を解消するために、「合理化」という心理的処理を行って、不満を解決しようとします。 この男性の例でいえば、会社に不満はあっても辞めるつもりはありませんでしたが、リストラの憂き目に遭った。そこで、生じた怒りや鬱憤が、会社への批判、会社の過小評価という形で表れたと考えられます。
いずれにせよ、人がむやみに、「過小評価」を口にするときは、その対象を大いに評価している証拠といえます。 逆に、相手をやけにほめちぎるような、「過大評価」をするような場合は、たいして評価していないことが多いものです。 人の評価に耳を傾けるときには、相手の心にある心理的な歪みを計算に入れておかなければ、本音の部分を見抜くことはできないでしょう。
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