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会社での企画会議で、あなたが自分の持っている企画に対する意見を、熱意をもって説明したとしましょう。 そのときに、課長から、「なるほど、キミの考えはよく分かった」とか「たしかに、キミの考え方は、正しい気がする」などという言葉を聞けば、課長からゴーサインが出ると思うのは早合点であります。
課長の本音としては、部下に気を遣って、あなたの考え方を体よく否定したい気持ちが働いているのです。 もし、課長が「キミ、でもね」とか「しかし、キミ」などと言ってしまえば、あなたがそれ以上意見を言わなくなるからです。 あなただって、逆の立場だったら、どうします。 たとえば、あなたが家電販売店へ行って、テレビの価格をねぎろうとすると、店員が「このテレビは新製品で画像も格段に鮮明になっており、そのうえ3Dもついているから、これ以上のサービスはちょっと・・・」などと言ったとき、あなたはそれで引き下がりますか。
そんな時、「たしかに、従来とのテレビの違いはよく分かったけど、他の家電販売店は、これぐらいは値引きすると言ってくれているのだが・・・」などと駆け引きをしませんか。 もし、ここで、相手がテレビについての情報を熱心に話しているときに、たえず「でもね」とか「しかし」などの接続詞をはさみ、否定していては、店員から嫌われるだけです。 ビジネスの交渉でも値引きの交渉でも、相手の考え方を一方的に否定してしまっては、交渉は失敗になるもので、一応は相手の言い分を聞いて反論を匂わせておくことが大切です。 「たしかに」と相手の言い分をいったん認めることで、対決姿勢を和らげておいて、別の角度から反論を用意する意味のことばで、「あなたの言い分をそのまま聞くわけにはいかないが、とりあえず認めておこう」という、部分的な同意のフレーズなのです。 |
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